
こんにちは、まるみえ先生です。
今日は、10月8日の講座の土台になっている理論、
ポリヴェーガル理論について少し詳しくお話しします。
人の自律神経系は、3つの状態を行き来している
ポリヴェーガル理論では、
私たちの自律神経系を
「腹側迷走神経系」
「交感神経系」
「背側迷走神経系」という3つの状態で捉えます。
腹側迷走神経系:穏やかに人と関わり、好奇心を持って挑戦できる状態
交感神経系:焦り、手が速く動きすぎたり、呼吸が浅くなったりする状態(闘争・逃走)
背側迷走神経系:表情が固まり、反応が遅くなる状態(凍りつき)
人がもっともよく学び、もっともよく人とつながれるのは、
「腹側迷走神経系」つまり「安全」を感じているときだけなのです。
レッスンにおいて、技術指導の前に「生徒が、今どの神経状態にいるか」が非常に重要なのです。そしてこの視点を指導に取り入れることで、
声かけや環境づくりが大きく変わります。
生徒さんの「凍りつき」、見逃していませんか?
手が止まって鍵盤に触れなくなる。
「わからない」という言葉が出なくなる。
声かけへの反応が薄くなる。
この状態は「集中していない」のではなく、
神経系が「凍りつき」の状態に入っているサインかもしれません。
逆に、焦って手が速く動きすぎる、ミスへの反応が過剰になる
これは交感神経系が優位になっているサインなのです。
いずれの状態でも、このままでは新しい技術や表現はなかなか入っていきません。
まず必要なのは、テクニック指導ではなく、安全な状態に戻ってもらうことなのです。
先生の落ち着きが、生徒の神経系に伝わる
人の神経系は、相手の声のトーンや表情を無意識に読み取っています(神経知覚)。
先生が穏やかであるほど、生徒の神経系も落ち着きやすい。
逆に先生が焦っていると、それがそのまま生徒に伝わってしまいます。
これを「協働調整(co-regulation)」と呼びます。
人は一人で自分を落ち着かせる前に、まず他者と一緒に落ち着く経験を必要とする。
先生の穏やかさそのものが、生徒にとっての"調整の手本"になるのです。
レッスン前に先生自身が「今日の自分の精神状態をチェックすること」も
指導技術のひとつだと、私は思っています。
次回は、
「電子ピアノは実は"安全"を作りやすい楽器」というお話をしたいと思います。
電子ピアノとポリヴェーガル理論が、どう繋がるのか?
ぜひ楽しみにしていてください。
講座情報
「今ある環境で音楽性を育てる 電子ピアノ時代のレッスンアップデート」
2026年10月8日(木)10:30〜12:30(受付10:00)
ヤマハミュージック 大阪なんば店 2Fサロン
定員:60名
会員3,000円/一般3,500円(税込)
お申し込み:ヤマハミュージック大阪なんば店 TEL. 06-6531-8202