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2024年がスタートしました。「レッスン・プラス・ワン」略してLPOの1月号が発行されました。今回のお悩みは「発表会の演奏順でいつも悩みます。」皆様はいつもどうされていますか?年齢順・学年を演奏順にされている先生方も多いかもしれません。
その時に生まれる大きな問題は2つ
- 同年齢における上達度の違い
- 学年が違う生徒間の上達度の違い
この問題によって年齢・学年で演奏順番決めて良いのかな?と考えてしまわれるのではないでしょうか?ピアノの習熟度は年齢・環境もありますが、興味・関心がどれだけあるのかでも大きく関わってきます。同じ学年でも大きな差がある時もあるでしょう。ピアノ教室はそれらを全て受け入れて、一人ひとりが主役になれる「演出」を考える事が大事なのでは?と考えます。
LPOにも書きましたが、ぽこあぽこでは毎回発表会のテーマを決 めています。そのテーマに基づいて音楽 ジャンルごとに5~6人ずつの小グループを作り、 その中で年齢や曲のストーリーに沿って、演奏する順番を決めています。そうすることのメリットは・・・
- 同じ年齢の生徒さんをグループ別に配置することにより、比較対象にならないようにする。
- 高学年をグループ毎のトリ(最後の演目)にすることで、責任感や充実感を得られる生徒さんがグループの数だけ生まれる。
- 同じ年齢で習熟度が違う生徒さん同士でもお互い認め合う事ができる。
- 生徒さんの家族は自分の子供の演奏を誰かと比べる事なく、成長を感じられる。
これからの時代は誰かとの比較や競争をしていく事ではなく、一人ひとりが自分の価値観を大事にし、認め合う事が心身共に健康でいられ、自由な発想豊かな感性が生まれると私は信じています。
ですので、幅広い年齢層が一堂に会する「ピアノ発表会」という場こそ
全てが受け入れられ、会場にいる全員の人が楽しい時間を過ごすために
ピアノ教室が務めていくことが大事だと考えています。
その他のアイデア
- 音楽ジャンルによる演奏順
- ソロと連弾を組み合わせる
私がプログラムをグループ別にする理由
- 「聴いてくれる人」が聴きやすいよう にすること。ご自身のお子さま、お孫さま以外の生 徒さんの演奏も楽しんで聴いてもらえるよう、プ ログラムをジャンルごとに分けるなどの「演出」は 大事だと考えています。グループとグループの間 にはちょっとしたMCも入れるようにして、「聴いて くれる人」が聴き疲れしないよう配慮しています。
- 年齢の異なる生徒さんの演奏も聴い てほしいということ。年齢順にすると、小さい年齢 の生徒さんが大きい年齢の生徒さんの演奏を十 分楽しめないこともありますので、小グループの 中で年齢やストーリー順に並べるスタイルを取り入れています。
- 演奏する生徒さん自身が弾きやすい 演奏順を追求するということ。演奏する生徒さん がリラックスしてステージを楽しめることが何より 大事だと考えています。同じ学年のお友だちに続 いての演奏順が安心する子、お友だちに待機席で ニコッとされると頑張れる子、お友だちに聴かれ るのが恥ずかしい子、一人で集中したい子など、 みんなそれぞれ・・・・・・そのそれぞれを汲み取ってプログラムすることも大切だと思います。