ぽこあぽこピアノ教室発表会「ポコラの大冒険」の物語もいよいよ3作目となりました。
私が、生徒さんに伝えていきたい気持ちや音楽のことなどを、レッスンの中で絵本にして読み聞かせていくという試み・・・
今回はいよいよ「平和について」
音楽の持つ「人の心を動かす力」は高揚感を与えます。その為、軍歌など人の心を鼓舞させ、過酷な戦場に人駆り立てていくという・・・そんなマイナスな音楽の力もあります。
その反面、傷ついた心を癒す音楽もある、平和を訴える音楽も・・・
子どもの心で考えてほしい「へいわについて」を今回は取り上げたいと思います。
このお話は、ただの「冒険物語」ではありません。
ポコラたちが旅の中で出会うもの、それは「へいわってなんだろう?」という問いかけです。
火の国のポコラ・イグニは、とても優しくて、勇気のある子。
でも「強くなりたい」「認められたい」という思いが大きくなりすぎたとき、
その心のスキマに、“マエストロ・ヴォカリス”がスッと入り込んでしまいます。
音楽は、心を動かす力を持っています。
人を笑顔にしたり、勇気づけたり、涙をながすほど感動させたり。
でも、その力をもし「争い」や「誰かを操作するため」に使ってしまったら……?
わたしはこの物語を通して、子どもたちに伝えたいのです。
「うらやましい」気持ちを持ってもいい。
「もっと上手になりたい」と思ってもいい。
でも、その気持ちが「誰かより上に立ちたい」に変わってしまったとき、
本当の意味での“音楽の力”から離れてしまうのかもしれないよって。
音楽は「だれかと心を重ねるため」にあるもの。
そして、平和は、「だれかを思う優しさ」から生まれるもの。
ポコラたちは、イグニを「やっつけよう!」とはしませんでした。
「助けたい」「信じたい」と、心から思って旅に出たんです。
それはきっと、今の世界にも通じる大切なこと。
子どもたちがポコラのように、自分の中の「しんじるきもち」や「へいわへのいのり」に気づけたら、子どもさんなりの「平和」についての想いが生まれるといいなと思います。





