ピアノレッスンだからこそ、伝えることが出来るのは
「目に見えない習熟度」=『非認知能力」ではないでしょうか?

上手に弾けた!のその先へ
―中西美江がこだわる“ウェルビーイング”のピアノレッスン ―
こんにちは。ぽこあぽこピアノ教室主宰・中西美江(まるみえ先生)です。
今日は、私がずっと大切にしてきたレッスンの視点、
「ウェルビーイングとピアノレッスンの関係」について改めてお話しします。
🎵 ピアノは“心の教育”である
長年、子どもたちとピアノを通じて向き合ってきて感じるのは、
ピアノという習い事が持つ“人生の土台を育てる力”です。
楽譜が読めるようになる。音が揃うようになる。指が回るようになる。
それも大切だけれど、本当に伝えたいことは、
「ピアノレッスンを通じて、生きる力とは何か」なんです。
教えたいのは、“うまく弾ける”より“自分を好きでいられる力”
私がこだわっているのは、技術よりも、「生徒さん一人ひとりのウェルビーイング」です。
心理学者マーティン・セリグマンが提唱する
「PERMAモデル(P=ポジティブ感情、E=没頭、R=人間関係、M=意味、A=達成感)」は、
今の時代のピアノレッスンにも驚くほどフィットします。
「できた!」と笑顔になる瞬間(A)
自分で選んだ曲に取り組む主体性(M)
連弾で通じ合う関係性(R)
夢中になって弾く“今ここ”の集中(E)
「楽しかった〜」で終わるポジティブな感情(P)
この5つに、私はさらに「身体性」を加えています。
手を動かす。リズムを刻む。歌をうたう。
体で音を感じる時間が、心の安定にもつながると実感しています。
ウェルビーイングを支える“目に見えない習熟度”を育てたい
講師としての私たちは、どうしても「目に見える成果=上達」を重視しがちです。
でも、本当に必要なのは、「目に見えない成熟度」を生徒さん自身・保護者様自身にも感じて頂けるようにアプローチする視点なのではないでしょうか。
レッスンを通して育まれる非認知能力(目に見えない成熟度)
たとえば、自己肯定感、自己調整力、他者との信頼関係、感情のコントロールなど。
これは、楽譜では教えられないけれど、レッスンの姿勢や関わり方でこそ伝えられるものです。
教本を教えるのではなく、“その子”を育てるレッスンへ
私は「テキストを教える」のではなく、「生徒一人ひとりの出来たに寄り添う」ことに力を注ぎたい。と考えています。
だから、マイピアノ楽譜や魔改造レッスンなど、“目の前の生徒に合わせた教本の使い方”の工夫を続けています。これは、すべて「その子のウェルビーイングを大切にしたい」という想いからです。
ウェルビーイングを中心に据えたピアノ教育が、これからの鍵になる
時代は変わっています。結果主義や学力至上教育の限界が見え、
「その子らしさを伸ばす教育」へのシフトが求められている今。
ピアノレッスンも変化のときを迎えています。
生徒が“楽しく通い続けられる教室”には、共通点があります。
それは、「関係性」と「心の状態」に注目していること。
私はこれからも、ピアノレッスンにこそ、ウェルビーイングの視点が必要だと言う事を届けていきたいと考えています。
そして、一人でも多くの先生が「生徒さん一人ひとりの出来たに寄り添い」
「教えることの喜び」をもっともっと感じて頂きたいと考えています。
